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お口の健康は習慣づくりから!学校健診をきっかけに歯科医院へ

新年度の学校健診が始まりました

~この機会に歯科医院での受診をおすすめします~

新年度を迎え、小学校から高校までのお子さんを対象とした学校での健康診断が順次スタートしています。歯科医院にも、学校健診で「要受診」とされたお子さんが多く来院される時期です。

定期的に歯科医院で検診を受けているお子さんであれば、突然大きな虫歯が見つかることはあまりありませんが、日頃から歯科を受診する習慣がない場合には、この学校健診がとても大切なきっかけとなります。

学校で行われる歯科健診では、虫歯や歯肉炎(歯ぐきの炎症)、歯並びの異常など、お口の健康状態を確認します。もし何か問題が見つかった場合には、早めに歯科医院で相談・治療を受けることで、将来的なトラブルを未然に防ぐことができます。

ただし、学校健診は体育館などの限られた環境で、短時間に多くの生徒のお口を確認する必要があるため、どうしても見落としや誤認が起こることがあります。たとえば、健診で「虫歯あり」とチェックされたものの歯科医院で確認すると異常が見つからなかったり、逆にチェックがついていなかったのに虫歯が見つかるというケースも珍しくありません。

これは健診の質が悪いというわけではなく、学校健診はあくまでスクリーニング(ふるい分け)として行われるもので、精密検査ではなく「問題の可能性を拾い上げること」が目的とされているためです。そのため、チェックの有無にかかわらず、一度歯科医院で詳しい診察を受けていただくことをおすすめいたします。

また、歯科医院というと「痛くなったら行く場所」と思われがちですが、今の時代は「痛くなる前に予防のために通う」ことがとても重要です。学校健診をきっかけに、定期的な歯科受診の習慣がつくことは、お子さんのお口の健康を長期的に守るうえで非常に意義があります。

さらに補足ですが、小学校から高校までは法律に基づいて歯科健診が義務付けられていますが、大学生や社会人になるとその機会はほとんどありません。実際、患者さんに「最後に歯科検診を受けたのはいつですか?」とお聞きすると、「高校の学校健診が最後です」とお答えになる方も少なくありません。

虫歯や歯周病などのお口の病気は、早期発見・早期治療が何よりも大切です。定期的に歯科医院で検診とメンテナンスを受けることで、予防することができ、将来にわたってご自身の歯でしっかり噛み、美味しく食事を楽しむことができます。

学校健診でチェックがあった方も、なかった方も、この時期を機にぜひ一度、歯科医院での検診を受けてみてください。3〜4ヶ月に一度の定期検診が、将来の健康につながります。

「検診」と「健診」の違いについて

  • 検診(けんしん)
     特定の病気の有無を調べるための検査です。歯科で言えば、虫歯や歯周病のチェックが該当します。医科では「ガン検診」などもこの分類です。つまり、歯科医院で普段行っている「歯科検診」はこの「検診」にあたります。
  • 健診(けんしん)
     健康状態を総合的にチェックするための健康診断のことです。年に1〜2回、会社や学校で行われる健康診断、その中に含まれる歯科健診やその他にも妊産婦健診などがこれに該当します。
項目歯科検診歯科健診
目的病気の発見(虫歯・歯周病)健康状態の確認・予防目的
行う場所歯科医院(個別)学校や職場など(集団)
内容より詳しい検査が可能簡易チェックが主(スクリーニング)
対象者主に個人多くは集団対象(学生・社員など)

理想的な流れとしては、まず歯科健診(スクリーニング)でお口の問題を早期にキャッチし、その後歯科検診(精密検査)でしっかり診断・対応し予防していくのが望ましいといえます。

ご家族皆さまの健康なお口づくりのために、この時期の歯科受診をぜひご検討ください。

予防に関しては下記のページもご覧下さい