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当院の麻酔方法について ~痛みを軽減するための取り組み~
現在、日本の歯科医院ではさまざまな麻酔方法が使用されています。当院では、表面麻酔および浸潤麻酔の2種類の麻酔方法を採用しています。
表面麻酔
まず、表面麻酔についてご説明いたします。表面麻酔は、いわゆる針による麻酔を行う前の準備として使用されます。この表面麻酔を行うことにより、後で針を使った麻酔時の痛みを軽減できるとされています。
当院で使用している表面麻酔の材料は、ジンジカインゲルというジェルです。ジンジカインゲルはアミノ安息香酸エチルを主成分としており、安全に使用できるものです。また、新たに導入した「ペンレステープ」という麻酔シールもございます。こちらはリドカインを主成分としており、皮膚科で注射の前に使用されることが多い材料です。ジンジカインゲルよりも表面麻酔効果が強く、針による麻酔時の痛みをより一層軽減してくれると言われています。


浸潤麻酔
次に、針による麻酔である浸潤麻酔についてご説明いたします。浸潤麻酔時の痛みを軽減するため、当院では以下のような取り組みを行っています。
- 事前に表面麻酔を塗布し、表面を鈍らせることで痛みを軽減する。
- 伝導麻酔器を使用し、麻酔液をゆっくりと時間をかけて注入することで、注入圧による痛みを回避する。
- カートリッジウォーマーを使用し、麻酔液を人肌程度に温めることで、冷たい麻酔液による痛みを回避する。
- 細い注射針を使用することで、太い針を使う場合に比べて痛みを抑える。
これらの取り組みにより、患者様にとってより快適に治療を受けていただけるよう努めています。
浸潤麻酔に使用する麻酔液は「オーラ注」を採用しています。この麻酔液にはアドレナリンが含まれており、血管収縮作用があるため、止血効果も期待できます。しかし、アドレナリンにアレルギーがある方や、高血圧の方もいらっしゃるかと思います。そのような方には、アドレナリンを含まない麻酔液「シタネスト」を準備しています。
これらの取り組みにより、患者様お一人お一人がより円滑に診療に取り組めるよう、当院は日々進化し続けています。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。