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その噛み合わせ、80歳まで歯が持ちますか?

「80歳で20本以上の歯を残すこと」を目指す「8020運動」についてご存知でしょうか?

8020運動は、「20本以上の歯があれば、食生活をほぼ不自由なくできる」との考えから、80歳になっても20本以上の歯を残すことを目的として始まりました。

その成果として、1993年には8020達成率が10.9%(10人に1人)だったのが、2022年には51.6%(2人に1人)まで上昇しました。これは、皆さんの歯に対する関心が高まった結果だと思われます。

では、80歳で20本以上の歯を残している人々は、どのような歯並びをしているのでしょうか?

調査の結果、80歳で20本以上の歯を残している方々の歯並びは以下の通りでした。

前後的な噛み合わせの関係

正常咬合の方 ー 84.6%

上顎前突の方 ー 15.4%

下顎前突(反対咬合)の方 ー 0%

上下的な噛み合わせの関係

正常咬合の方 ー 86.5%

過蓋咬合の方 ー 13.5%

開咬の方 ー 0%

これらのことから言えることは、

下顎前突(反対咬合) ⬇

開咬 ⬇

下顎前突(反対咬合)や開咬の方々は、80歳時点で20本以上の歯を残すのが難しいことがわかります。

なぜ歯が残らないのかについてはさまざまな意見がありますが、私の考えでは、歯は上下28本がバランスを保ちながら食事をしていますが、反対咬合や開咬などの噛み合わせの不具合により、そのバランスが崩れ、奥歯に余計な負担がかかることで歯の寿命が短くなり、しっかりと噛めていない前歯は使わない分弱くなり、ドミノ倒しのようにどんどん歯がダメになっていくと考えています。

80歳で20本以上の歯を残すためには、もちろん日頃のセルフケアや、定期健診・メンテナンスがとても重要です。しかしそれだけではなく、噛み合わせのバランスの崩れを未然に防ぎ、少しでも長くご自身の歯で食事をするためにも、歯科医院で相談をし、場合によっては矯正治療を受け、噛み合わせを整えることをおすすめします。