ブログ
ドクターブログ
歯が無くなってしまった!そのまま放置するとどうなる? 治療法は!?

歯が無い状態を放置することで、さまざまな問題が生じる可能性があります。これらの問題を避けるために、適切な治療方法を選ぶことが重要です。
歯が無いところを放置した場合のデメリット
- 隣の歯が倒れてくる:歯がない部分の両隣の歯が、空いたスペースに向かって傾いてきます。これにより、歯並びが悪くなり、虫歯や歯周病のリスクが高まります
- 反対の歯が挺出してくる:歯がない部分の反対側の歯は、噛み合うものがなくなったため、上に伸びてきます。これにより、噛み合わせが悪くなり、顎関節症の原因となる可能性があります。
- 咀嚼能率の低下:歯が無くなることで食べ物をしっかりと噛めなくなり、消化不良や栄養不足を引き起こすことがあります。
- 物が挟まりやすくなる:歯が無いスペースに食べ物が挟まりやすくなり、歯茎に刺激を与えて炎症を引き起こすことがあります。
- 顎の骨が痩せる:歯が抜けた部分の顎の骨が使われなくなり、骨が痩せてしまうことがあります。このことが後々の治療を難しくすることがあります。
- 発音に支障が出る:歯が無くなることで発音に影響が出ることがあり、特に前歯が無くなると、言葉をはっきり発音できなくなることがあります。
- 顔の見た目が変わる:歯が無くなることで顔の輪郭が変わり、老けて見えることがあります。
- 咬み合わせの不調:歯が無い部分を補わないと、全体的な咬み合わせが不安定になり、他の歯に負担をかけることがあります。
- 歯列不正:歯が無い部分に隣接する歯が動くことにより、歯列が不正になることがあります。
- 歯周病や虫歯のリスク増加:空いたスペースが歯垢や汚れの溜まりやすい場所となり、歯周病や虫歯のリスクが高くなる可能性があります。
治療方法(入れ歯、ブリッジ、インプラント)のメリットとデメリット
入れ歯
メリット
- 比較的安価で治療ができる。
- 歯をあまり削らずに治療可能。
- 取り外しができるので清掃がしやすい。
- 1本または複数の歯を失った場合でも対応可能。
- すぐに使用できる。
- 治療期間が短い。
- 保険が適用される場合がある。
- 顎の骨が痩せるのを遅らせることができる。
- お口の中の異常が起きた場合、容易に調整可能。
- 一時的な治療としても有効。
- 歯周病の予防に繋がる。
デメリット
- 見た目が不自然な場合がある(特に保険の入れ歯の場合)。
- 咀嚼力が自然の歯よりも劣る。
- 繰り返し使用することで損傷や摩耗が起きる。
- 定期的に調整が必要。
- 取り外しの際に不便がある。
- 発音に違和感が出る場合がある。
- 手入れをし、清潔に扱わないと、口臭の原因になる。
- 粘着性の物や硬い物は、噛みにくく、食事が制限されることがある。
- 食事中に外れることがある。
- 使用中に痛みや炎症が起きることがある。
ブリッジ
メリット
- 一度装着すると取り外しが必要ない。
- 他の治療法に比べて比較的早く治療が完了する。
- 入れ歯よりも見た目が自然。
- 咀嚼力が自然の歯に近い。
- 言葉の発音に与える影響が少ない。
- 顎の骨の痩せをある程度防げる。
- 通常、保険適用される場合がある。
- 治療期間が短い。
- 隣接歯を支えにして安定性が高い。
デメリット
- 隣の歯を削る必要がある。
- 長期間の使用で変色や摩耗が発生することがある。
- 歯茎が退縮する可能性があり、見た目が劣化することがある。
- 時間が経つと、隣の歯に負担がかかり歯がダメージを受けることがある。
- ブリッジの下に汚れが溜まりやすく。歯周病のリスクが高まる。
- ブリッジの支えとなる歯に、虫歯が発生する場合がある。
- 支えの歯に虫歯など不都合が発生した場合、一度全て外す必要がある。
- 取り外しできないため、清掃が難しい場合がある。
- 欠損の場所によっては、選択肢となりえない場合がある。
インプラント
メリット
- 自然な見た目と感触。
- 咀嚼力が自然の歯とほぼ同じ。
- 顎の骨を保護し、骨の痩せを防ぐ。
- 隣接歯を削る必要がない。
- 長期間使用でき、耐久性が高い。
- 言葉の発音に違和感がない。
- 他の治療方法と比べて安定している。
- 自信を持って食事ができる。
- 取り外す必要がない。
- 他の歯に負担をかけない。
- 手入れが簡単。
デメリット
- 高額で治療費がかかる。
- 外科手術が必要で、リスクを伴う。
- 治療期間が長い。(数ヶ月単位)
- 顎の骨が不足している場合、追加の治療(骨移植)が必要。または治療できないこともある。
- インプラントが感染することがある。(インプラント周囲炎)
- 定期的なメンテナンスが必要。
- 喫煙者や糖尿病や骨の状態が悪かったり、免疫不全などがある場合、治療出来ないことがある。
- インプラントが破折することがある。
以上のように、各治療方法にはそれぞれのメリットとデメリットがあります。治療法を選ぶ際は、患者さんの状況や希望に応じて、歯科医師と相談の上、最適な方法を選択することが大切です。
入れ歯・ブリッジ・インプラントについて詳細をご覧になりたい方は、下記のページもあわせてお読みいただけますと幸いです。