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私が考える医療とは ― 歯科医師として患者様と向き合うということ

医療とは何か

医療とは、
人の病気やけがを治したり、予防したり、健康を回復・維持するために行う行為や仕組みのこと
と言われています。

しかし、実際の医療の現場では、医療従事者によって考え方や判断が異なることも少なくありません。

たとえば、虫歯ひとつをとっても診断が異なることはよくあります。
「治療を行うべきか、経過観察にするのか」といった判断も、医師の考え方や経験によって変わることがあります。

また、治療を行う場合でも、

  • 詰め物(レジン)で治せるのか
  • 歯型を取って被せ物にするのか
  • 虫歯が大きく神経を取る必要があるのか(抜髄)

など、その場の状況や歯の状態によって治療方法はさまざまです。

これらの判断は、ドクターがこれまで学んできた知識や経験による部分が大きく、まったく同じドクターというのは存在しません。

私が考える医療

私(津島孝昭)の中での医療とは、

「自分の知識や技量の中でできる限り患者様と向き合い、笑顔になっていただけるよう尽力すること」

だと思っています。

もちろん医療には限界があります。
しかし、その中で新しい知識を学び、技術を身につけ、できることを少しずつ増やしていく。そして患者様の希望に可能な限り寄り添いながら治療を行うことが大切だと考えています。

歯科医院の中には、自費治療ばかりを強くすすめ、選択されなかった場合に態度が変わってしまうところもあると聞きます。
確かに自費治療では、より良い材料や器具を使用することができます。

しかし、それだけを重視してしまうと、患者様を選ぶ医療になってしまいます。
その歯科医院で治療を受けたいと考えている方が、別の歯科医院を探さざるを得なくなることもあります。

私は、それは本来の医療とは少し違うのではないかと感じています。
(あくまで私個人の考えです)

印象に残った患者様の治療

先日、歯の根の治療で来院された患者様がいらっしゃいました。

耳鼻科で「歯が原因の上顎洞炎」と言われ、その治療のために来院されたとのことでした。

CTで確認すると、右上の奥歯の根の先に**大きな根尖病巣(膿の袋)**があり、3つある根のうち1つが原因となっていることが分かりました。

治療を進めていくと、その原因となっている根の中に折れた治療器具が残っていることが分かりました。かなり昔に治療されたものだったようで、ご本人もそのことには気付いていませんでした。

この根の治療では、器具が折れてしまうことは実は珍しいことではありません。
おそらく歯科医師であれば、誰しも一度は経験する可能性のある偶発的な出来事です。

折れている器具が根の奥深くにある場合は、取り除くことが難しく、そのままにせざるを得ないこともあります。

しかし今回は、器具が根の中腹付近にあり、さらにその根が上顎洞炎の原因となっている可能性が高かったため、患者様に説明を行ったうえで、さまざまな方法を試しながら治療を進めました。

その結果、折れていた器具を取り除くことができました。

治療後には患者様と喜びを分かち合うことができ、とても印象に残っています。

また、別の患者様で、昔の外傷で上の前歯を1本折ってしまい、そこに被せ物が入っていた方がいらっしゃいました。
その被せ物の色が気になるとのことで来院されました。

患者様と相談しながら被せ物をやり替えたところ、見た目の違和感がなくなり、日常生活をストレスなく過ごせるようになったと大変喜んでくださいました。

このような瞬間があると、医療に携わってきて本当に良かったと改めて感じます。

医療との出会い

当院では、患者様一人ひとりのお気持ちに寄り添いながら、丁寧な説明と誠実な治療を心がけ、安心して通っていただける歯科医院を目指して日々診療を行っております。

医療の考え方は人それぞれです。
患者様によって求める医療も違います。

その中で、皆様がご自身に合った医療と出会い、安心して治療を受けられる歯科医院に巡り会えることを心から願っております。